建築家という職能。 建築家という人間。 建築家という生活習慣や、考え方の思考の癖。はものすごいです。 こだわりや、執着心。感覚的なセンス。 特殊な人間の才能ではないかと思う反面。 それが、逆に怖くもあります。

建築家の妻

建築家の妻が、建築家である夫の日々の名言を忘備録として残したもの

サラリーマン建築家の仕事 ①

サラリーマン建築家とは、サラリー(給与)によって生計を立て、かつ雇用主に建築設計業務を委託されている者のうち、主としてデザインの第一線にて、その手腕をもって、プロジェクトを進めていく建築家のこと。

 

設計事務所、ゼネコンなどに所属しており、

プリンシパル

・フェロー

などといった肩書きで活動していることが多い。

 

プリンシパルになれば

設計の部単位(組織による)での建築業務のデザイン監修など、多くのプロジェクトに関わることができる。

 

またプリンシパル以外にも通常業務をする職域として
建築設計担当者(職域の等級は数多い)が存在する。

プリンシパル以外は申請作業、建築計画の取りまとめ、法規チェックなどを行う。小さな案件であれば裁量が見込めるが)

 

そして建築設計担当者は大まかに4つの担当者に分かれます。
①意匠設計者
②構造設計者
③設備設計者
④電気設計者

 

おそらく新入社員として

設計事務所

・アトリエ事務所

・ゼネコン

工務店

に入社した人(建築学部、意匠系・構造系・電気系・設備系に分かれている)は

そのほとんどが①〜④の担当者になります。

 

現場施工管理の立場で就職する方もいますが

ほとんどは設計職にて4つの職域で採用されています。

 

設計職というのは非常に少数精鋭で

例えばゼネコンの場合、設計職は新入社員全体の5%ほどです。

かなり狭き門といえるでしょう。

 

また、建築デザイン系の学生であれば
そのほとんどが,①意匠設計者としての採用となるでしょう。

 

建築意匠講義

テキスト建築意匠

 

そして,学生の頃の設計と社会に出てからの設計の違いに戸惑う学生もいるかもしれません。どこまで建築の詳細検討をしたことがあるか。で社会に出てからは差がつきます。

 

しかしながら、詳細検討はどなたでもできるし、会社の標準詳細もあるので

そこまで特殊なことをしない限りは気負いすることはありません。

 

むしろコンセプトや企画段階のアイデアなど

斬新な形状や建築計画を描くことができるかどうかが、今後のサラリーマン建築家としての生き様に影響すると言えるでしょう。

 


学生の頃は
好きなように線を描き,模型を作り,そして表現をしてよかったのですが。


会社に入ると,とたんに
自由な線を引くことができなくなります。

(社内標準、年配の方の指示。パワハラ、施主からの指示など)

 

建築設計産業の構図(ピラミッド;施主が一番偉い)をしみじみと体験することになります。

 

しかし最初はそんなことにぶつかることはありません。

ほとんどの場合
まずは建築確認申請や都市計画の手続きを行うことが多いでしょう。

 

確認申請マニュアル コンプリート版 2020-21


役所協議といって,
お役所の方に,計画の全体像を確認してもらい
問題ないかどうかをチェックします。

 

そこでも,担当者(役所)の意見で二転三転することもあるので
設計担当者は振り回されることが多いです。

 

大手事務所であれば
大目に見てもらえることがあるのですが。
(もちろん法的なところはしっかり見られますが
建築基準法にはグレーゾーンが多々あり,その部分の解釈において有利に設計を進められることがあります。昔のことかもしれませんが)

 

小さい事務所であれば
比較的適当にあしらわれます。

 

そんな,社会の縮図を感じるのも,役所協議の醍醐味でしょう。
勝ち組か,負け組かをはっきりと見極めることができますし。

 

良い社会勉強と思って臨めというらしいです。


様々な意見を取りまとめたり,

営業のような仕事からまずは始めるようです。

 

architect-wife.com