2019年の雨台風によって、関東、甲信越、そして東北に被害が及びました。
このことは、日本の災害リスクについて、改めて認識させられる出来事でもあり。
「日本のどこにいても、災害のリスクは免れない」ということに非常に身の危険を感じるわけです。
なぜなら、日本は島国である。
故に急斜面と”わずかな平野”から成り立ち。
”わずかな平野”の「椅子取りゲーム」という、経済競争が生じました。
そして、もうひとつ、日本列島は地球規模で見たときに、いくつもの地盤が重なるプレートの上に位置しています。
そのことは、日本に素晴らしい自然環境をもたらしただけではなく。
厳しい自然環境をも享受しなければならない現実を突きつけます。
東京の災害危険度について。
今一度認識した方が良いと思います。
TokyoRentコラム
https://tokyorent.jp/column/72/
では江戸時代からの治水の変遷について記載しており
千代田区、中央区、港区の3区にフォーカスしている。これらは大名屋敷や政府高官の居住地となっていることから、昔から比較的安全であることがわかる。
東京のいわゆる一等地のことですね。
そう、もうすでに江戸時代に椅子取りゲームは開始されており
庶民は蚊帳の外である。
しかし、東京の川や海を埋め立て、庶民が一等地に近い場所に居住地を構え、やがて彼らは椅子取りゲームの最初の勝者となるのであった。
東京は地価が上がり続け、勝ち続けている。
なので、渋谷川/古川を埋め立てて生まれた町、麻布十番や高輪の”昔の下町”の方はどう転んでもお金持ちになるのであった。
そして東京湾に目を向けると
佃、月島、勝どき、晴海、そして豊洲。
品川では芝浦、天王洲などの陸地の埋め立て。
東京は開拓者が富を勝ち得た歴史がある。
土地がないから土地をつくる。
それは川だけでなく、海にまで広がり
椅子取りゲームは膨張していくのであった。
話が脱線してしまいましたが
要するに
そういった、埋め立てた場所は危険が孕んでいるということです。
ここでは東京主要3区を例にあげましたが
23区内、その他の区でも様々な治水の歴史があります。
現在の土木技術によって川の流量や堤防をつくることによって。災害リスクは減らすことができますが。
今回のような大雨では山から大量に流れ出た雨水が、一気に平野に流れることになります。
東京は川が多い町なので、それらの雨水を分散して排出できるという利点はあるかもしれませんが。
それぞれの部分でわずかに低地になっている部分、それは、その地形の相対的な高低差を考えるべきでしょう。今回の長野の千曲川洪水でも、おそらく相対的な水位というのが重要であったはずです。
東京でも部分的に低くなっているまちはリスクが高くなります。
神奈川ですが武蔵小杉も部分的に低くなっている場所でした。
「地域の地形が高ければ安全だという保証はない」
”ピンポイントでどうなのか?”という判断基準が
ゲリラ的な都市型洪水においては重要な項目です。
家そのものの倒壊リスクは、浸水により高くなってしまいます。基礎が浮力によって持ち上がり、通常の耐力を維持することができなくなるためです。
これが一時的であったとしても、建物のダメージは相当なものだと思います。劣化が進むのも早くなってしまいますし。補修などの対応策が必要です。
自分たちの家が今どのように位置付けられているのか、
今一度、昔の地図で確認したり
行政で道路台帳などに載っている高低差を確認してください。
Googleアースでも高さの確認はできます。
東京は比較的平野が広く、もともと沼地であるため
昔から洪水に対しては非常に強いまちを目指して計画されているのが、せめてもの幸いです。