建築家という職能。 建築家という人間。 建築家という生活習慣や、考え方の思考の癖。はものすごいです。 こだわりや、執着心。感覚的なセンス。 特殊な人間の才能ではないかと思う反面。 それが、逆に怖くもあります。

建築家の妻

建築家の妻が、建築家である夫の日々の名言を忘備録として残したもの

建築家の妻 土地の契約 ♯018

こんにちは、建築家の妻です。

 

わたしたち夫婦は都内勤務であり

ライフステージの変化、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の考え方など

人生において、幸福度を高める生き方を模索する中で

これから家を建てたいなと漠然と考えておりました。

 

この記事は首都圏にお住いの方で東京都内で働く方に参考になればと思っています。

 

土地の契約 ♯018

 

まず結論から

わたしたちは神奈川県鎌倉市に家を建てることを最終的に選びました。

 

そして前回♯016,017

でお伝えさせていただきましたが

 

たまたま運良く

鎌倉の土地が購入できることになりました。 

 

前回お伝えしようとして

脱線してしまった

申込みをした時の流れというか

 

色々と問題があったので

そのあたり皆さんの参考になればと思い

土地契約の際に絶対にチェックした方がいい

むしろ、チェックしないとかなりヤバイ

・内容

・状況

について、書いていきたいと思います。

 

どんな契約でも確認しておきたいこと

  1. 土地の境界

  2. 設備配管の有無

 

鎌倉市で確認しておきたいこと

  1. 埋蔵文化財包蔵地

  2. 鎌倉市風致地区条例

 

 

まずは

1.土地の境界

土地の境界が定まっていないと、建築計画を正確にすることができません。

建築確認申請には土地の測量図など、土地の境界を明示する必要があるのです。

 

なので

お隣さんとの境界はきちんと明示されており、

標が設置されていることを確認してください。

 

今回はもともとあった建物を売りに出しており、

実はまだ標が設置されていませんでした。

これが、本当によくなかった。

後悔しています。

 

契約書には土地の引き渡しまでに設置するときちんと明確に書いてあるのですが

これが後々トラブルとなるのです。

 

2.設備配管

建物を建てる時に

必要不可欠なライフラインとして

・都市ガス

・電気

・水道管(給水管)

・排水管

を敷地内に引き込みます。

 

<STEP1>

まず最初に確認して欲しいのは

前面道路(公道、私道)に

上記の4つのライフラインが通っていることを確認してください。

もし無ければ、引き込み時に追加費用が土地費用とは別に必要となります。

 

 私道であれば、使用権についての契約について確認しましょう。

他人の土地をライフラインが通っていて、お金を支払わなければ使えないなど

制約がある可能性があります。

 

都市ガスは無くても

プロパンで大丈夫ですので、そのあたりも確認してください。

 

<STEP2>

敷地内に

上記の4つのライフラインが引き込まれていることを確認してください。

もし無ければ、引き込み時に追加費用が土地費用とは別に必要となります。

 

<STEP3>

そして、ライフラインについて

不動産屋もしくは工務店

に配管の設置時期を確認してもらってください。

とても古くて使えない場合があります。

 

これもちょっとしたトラブルがありましたので

後日詳細についてお伝えしたいと思います。

 

 

そして

「鎌倉ならではの建築制限

土地を買う時に確認しておきたい。確認しても仕方がないかもしれないけど、とりあえず覚悟しておいて。」

 

1.埋蔵文化財包蔵地

なんか聞きなれない名前ですよね。

 

鎌倉では当たり前のように

土地が埋蔵文化財包蔵地になっていることが多いです。

 

なんか

埋蔵文化財って

お宝が埋まっているのかと思いますが

 

違うんです。

遺跡があるかもしれないとか

 

歴史的な遺構の調査をやりたいんだと

 

それで建築計画に制限をかけていて

 

事前に地盤調査しないと

工事開始はダメよいうわけです。

 

もちろん

建物の基礎を余り深く掘らない

良好な地盤であれば

 

届出を鎌倉市に提出することで、許可がとれます。

 

しかし、地盤が悪い場合は大変。

 

これ

我が家の土地

少し地盤が悪いみたい。

 

しかーし

地盤改良が必要な場合でも、

埋蔵文化財の調査を不要にできる。

深く掘らない方法があるということで

 

GRRシート工法というのを

工務店から勧められました。

www.nikkenwood.jp

 

ただ問題は

地盤が悪いと採用できないみたい。

 

うーん。あまり使えないじゃないかと思い。

 

建築家の夫が

他の工法がないかどうか一生懸命に調べていました。

 

なんか

地盤置換工法というらしいです。

 

重い土を掘り返し

軽い材料で埋めもどすことで

地盤への負荷を軽減させるみたい。

 

なんか

建物の重量と同じ分の土を排出することで

 

「建物が建つ”前”と”後”の差分がなんと0(ゼロ)となることで。建物がなかったことになる。」

みたいな嘘みたいな、不思議な工法

 

①スーパージオ工法
 
 
 
 
また、杭をどうしても打つ場合ですが
下記も考えられるかと思います。
 
③RES-P工法
一般的な鋼管杭よりも細いため
地盤の負担は多少小さくなりそう。
 
 
④柱状改良工法
良好な地盤が
7m、8mの深さだと
けっこうコストメリットがあるみたいです。
 

 

2.鎌倉市風致地区条例

www.city.kamakura.kanagawa.jp

「これ、鎌倉で土地を探しているなら、絶対に確認しておいた方がいい。確認しないと後で必ず後悔します。」

 

敷地内に建物を建てる時の制限が記載されている

藤沢の藤が谷建築協定みたいなもんで

https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/kisya/data/2014/documents/20140402-4.pdf

 

・建物の最高高さの制限

・道路からの後退距離の制限

・道路以外(隣地境界など)からの後退距離の制限

・緑化率20%以上の制限

などなど

 

隣地境界から第1種風致地区だと

なんと2mもセットバックしないといけない。

 

民法では500mmですから

4倍も距離をとらなければならない。。

 

建ぺい率なんて20%ですから

ほぼ庭みたいなもんですよね。。

 

これはすごいな鎌倉市と思いました。

それは緑深くなるしかないわ。

 

ただ「現在、第1種風致地区はございません」とのことですので、安心ですね。おそるべし鎌倉の風致地区

 

そして

我が家は第2種風致地区なので

・1mのセットバック

・建ぺい率は40%

 

限られた小さな土地なので

そこそこ痛手です。

でも仕方がない

 

環境がよいのは

このセットバックのおかげでもあるのだから

 

しっかり協力して、計画しましょう。